新・篠村商店な日々

管理人1が綴る、篠村商店な日々です。 廃棄物問題、環境問題、会社で起こった事など書き綴っております。

汚泥の処理

梅雨…と言うには雨が少なく、夏…というには涼しい日々が続いております。
湿度もあるようなないような。
なんとなく中途半端なこの頃です。

先日、汚泥の処分方法をお客さんに質問されました。
しかしながら、当社では一部の汚泥の運搬許可はあるものの処分はできません。
そのため、汚泥関係の業務に携わることはほとんどありません。
汚泥の処分を行っている処理場ともお付き合いがありますので、多少の知識がある程度です。
ですので、一番多い処分方法は脱水後埋め立てなのかなと漠然と思っておりました。

汚泥の処理方法の選定は、発生する汚泥の性質によるところが大きいと思われます。
脱水や油水分離、焼却による減容、微生物を利用した堆肥化やメタンガス化。
溶融や造粒固化による骨材化、セメントの原料化、そして埋め立てと豊富な方法で処分されます。

先に述べた通り、汚泥自体の性質によるとこが大きく関係するため、好きな処分方法を選ぶというよりも発生汚泥に最適な処分方法を選定するという流れになるようです。

汚泥を大きく分けると、無機性と有機性に分けることが出来ます。
有機性の定義と言われると難しいのですが、元来は有機体起源を有する化合物のことで、生命力によって作られるとされていた
炭素を含む化合物の総称です。
高校の化学で、有機化学、無機化学という分け方としていたのを思い出します。
その時、有機は腐敗するもので無機は腐敗しない(性状変化しない)ものと覚えました。
ですので、有機性であれば性状変化や腐敗ガス(メタンガス)の発生が有り、無機性であれば比較的性状の変化が望めないものであると判ります。
例えばセメントの原料にすべく考えた場合、有機性の汚泥では臭いや品質に問題があると考えられます。
逆に、有機性の汚泥では微生物は活動しませんので、堆肥化することはありません。

ということで、無機性、有機性の汚泥にあった処理方法があるので、まずは発生した汚泥がどちらなのかを見極めることが大事だと判ります。

それ以外にも、汚泥の組成やら必要な情報がたくさんあるそうです。
それらを勘案して処理方法を決めるのだとか。
そこは実際に汚泥処理を行っている処分場に聞かないと…ということになります。

泥状なら似たような処分と思ってしまいますが、単純埋立する訳ではない以上、適正な処分方法が求められます。
また、汚泥は中間処分の効果が非常に高いのも特徴のひとつです。
汚泥が発生する事業場では、処分場に引き渡す前に簡単な脱水をするだけでも効果が得やすいため、その工場、工場で独特の設備を有しているところが多く、それらを見るのもまた楽しみのひとつだったりします。

アスファルト工事

月中が近づくと急に廃棄依頼が増えます。
月後半はいつも車両不足になりますが、月が明けると暇になります。
どうにか月間予定を平坦にできないかと思案しておりますが、そうもいかないのが辛いところです。

弊社のようなスクラップを取り扱っている業者は、構内の路面に悩まされます。
重量物を毎日運ぶため、路面の傷みが激しいです。
トラックの駐車ラインなど、アスファルトが流れて歪むほどです。
そのため、定期的に構内の路面工事を行います。

前回、大型車両が走る傷みの激しい部分をコンクリート化する工事をしました。
お陰で快適な環境となりました。
しかし、不思議なもので以前は問題なかった箇所が傷みはじめ、それが徐々に広がりあちこちで割れや剥離が発生しました。
経年劣化なのでしょうが、応力の伝わり方が変わったからなのでしょうか。
小さい傷みの部分は自分たちでなんとかしてきましたが、昨年導入した10t車がダメ押しとばかりにあちこちの路面を破壊。
ついに仕方なく舗装工事を行うこととなりました。

道路工事のプロにお願いしたのですが、流石の見立てです。
昔から餅は餅屋と言いますが、専門性の高い分野は正にそうだと思います。
ヒビの具合、使用車両を確認して戴き、最適の方法を提案戴きました。
いよいよ明日から工事となります。
今度は高強度型のアスファルトになるとのことだったので、もうコンクリートを手で練らなくていいんだと安堵しております。

来週から生まれ変わった構内が楽しみです。

プラスチックは資源かゴミか

プラスチックの売却がいよいよ厳しくなる。

最近、プラスチック買取業者が口を揃えて言います。
今に始まったことじゃないのですが、原油価格がプラスチックの再資源化に大きな影響を及ぼすため、長期の原油安は再生プラスチック市場に大きなダメージを与えます。
プラスチックがゴミになってしまった…のでは無く、逆有償化してしまったというのが正確なのかもしれません。
売却費よりも、破砕加工費、流通費、その他経費のほうが掛かってしまうため買取が厳しくなってしまったのが実情です。
そのため、経費が掛かる地域順に買取が厳しくなっていっております。


ごみ背負うヤドカリ…世界遺産の島に大量プラ、日本製も(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASK5K5RL2K5KULBJ014.html


世の中に溢れているプラスチック、全てが再資源化される訳ではありません。
また全世界で適正に処分されるとも限りません。
軽量で丈夫、世の中にあふれるほど存在するプラスチックはゴミとなっても問題を多く抱えています。
南太平洋の英領ヘンダーソン島に、日本製品のごみを含むプラスチックごみが大量に漂着している問題。
島にはなんと推定17tものプラスチックごみが存在しているとのこと。
どこの国か確認できないものをが大部分ですが、確認できるものの中では日本製が一位との不名誉な事態に。

国内では海洋投棄は禁止されていますのでどうにも腑に落ちないのですが、国内のプラスチックスクラップの多くが輸出されていることから、その途中や先で投棄された可能もあります。
まったく日本は関係ない…とはならないでしょう。

仮に、有価物として輸出したもののその先で不適切な処理をされた場合、その責は誰が負うのでしょうか。
ゴミ化してしまったものを、誰が負担して処分するのでしょうか。
少なくとも漂着先の国が泣き寝入りするような事態は避けたいものです。

プラスチックは有価物なのか、ゴミなのか。
そこは需要と供給のバランスで価値が上下するため言い切れないものでしょうが、なんらかの加工がされたものは資源として考えても良いのですが、何ら加工もされないプラスチックはゴミに近いと言えるのではないかと個人的に考えています。

まあ、加工されようが売れないものはゴミになってしまうのですが。

プラスチックのリサイクルを取り巻く環境は、年内には大きな変化がありそうな気がします。

R-123

先日、冷凍機処分の引き合いがありました。
冷凍機なので当然、冷媒が封入されています。
冷媒は大抵、フロン類が使用されていますのでフロン回収・破壊法に基づいた処理をしなければなりません。
ですので冷蔵、冷凍の類では冷媒の種類、量を確認しています。
そのやり取りの中で出てきたのがタイトルの「R-123」です。

フロン回収破壊法で規制されている物質は、クロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)の三種です。
これらを総称してフロン類と呼んでいます。

R-123は正式にはHCFC-123、フルオロカーボン-123と言います。
略してフロンと呼んでいますが、正式にはフルオロカーボンです。
分子構造の違いで、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボンの三種に分かれます。
なんで冷媒なのにそんなに種類あるんだと思われるかもしれませんが、性能やら用途やらありますが簡単に説明しますと。

最初はCFC系のフロンを使用していました。
ところがオゾン層を破壊する原因となるとして世界的に使用禁止となりました。
その代替で登場したのがHCFCです。
ところがHCFCも温暖化とか様々あって削減の対象物質となりました。
そこで更に代替として登場したのがHFCです。

話が最初に戻りR-123が今回の主役なのですが、いつもの調子でおなじみの回収業者に回収をしてもらおうと思ったらR-123は対応していないとの回答。

え、種類によってできるできないってあるんだ。

調べてみるとCFC、HCFC、HFCの区分分けがあることが判りました。
更にエアコン系、冷蔵・冷凍機系、充填量50kg以上という区分分けが。
回収業者に聞いたら、さらにさらに高圧だとか液体だとかあるんだそうです。

簡単に考えていましたが単純では無いことが判りました。
最低限必要な情報として

①フロンの種類
②充填量
③対象機器の名称、メーカー名

これらはしっかり押さえておかないと、回収業者も取り扱い可否が判りません。
持って行ったり、回収を依頼したものの「これ、うちじゃできない」なんて言われたら悲しいですからねお互い。

フロンの種類が将来、さらに増えると複雑になっていくんでしょうか。
それはちょっと困ります。

依頼頻度が低いフロンですが、きちんと処理方法などを理解できていないと難しいものなんですね。

未来のリサイクルのかたち

製造現場では「自動化」という言葉が多く使われている昨今。
文字通り、人がいない機械などが自動で製造するラインなどを言うのですが、ロボットが登場しいよいよ自動化も一般的になるのかと思いきや、データ化したり、オンラインしたりメンテしたりと、現場に固定作業者がいないだけで、間接的には人が必要というのが自動化の正体だったりします。(すべてではありませんが)
ところが最近、「AI」という単語と共に省人、無人がぐっと近づいてきております。
機械だけではうまくいかなかったことも、膨大なデータベースの構築、その取扱いもAIによって可能性が広がっています。
同時に、人が不要になる世界も近づいているのかなと感じてしまいます。

iPhoneでおなじみのAppleですが、使用済のiPhoneを自動で分解してリサイクルするロボット「Liam」を活用しているそうです。
そして得た資源を再生し、新たな製品の材料にするべく動いています。


Appleは最終的には製品を再生資源だけで作り上げることを目指す(GIGAZINE)
http://gigazine.net/news/20170420-apple-environmental-responsibility-report/


資源は永遠に得られるものではありません。
長い目で見れば、手に入りにくくなるものであり若しくは、手に入らない可能性があります。
希少金属を含め資源から原料を作り、製品にするわけですが、その原料が安定的に供給されるとなれば製造者はあらゆる意味で他社より優位に立てると考えられます。
Appleは自社製品の原料を、自社で製造、販売し、使用済となった製品をターゲットすることで、原料の安定供給を考えたのかもしれません。

管理人が驚いたのは自動で分解してリサイクルするロボット「Liam」です。
一言で言えば、「金掛かってるな~」です。
開発、ラインの構築等のイニシャルにも当然掛かっているでしょうが、運用自体にもお金掛かってそうですね。
専用機っぽい感じがしますので、他のスマートフォンなどには使用できないのでしょう。
これだけを事業とした場合、収益をあげるのは難しいかもしれませんが、製造者自らが取り組む事業としてはありなのかもしれません、長い目で見れば。
技術等が革新し、安価な材料で製造できるようになると成り立たなくなるでしょうが。

環境に優しいとしながら、企業競争力という意味でも考えられたリサイクル。
既存のリサイクルに+αが必要になるというひとつの事例なのかもしれません。

とりあえずLiam一台くれないかしら。