新・篠村商店な日々

管理人1が綴る、篠村商店な日々です。 廃棄物問題、環境問題、会社で起こった事など書き綴っております。

未来のリサイクルのかたち

製造現場では「自動化」という言葉が多く使われている昨今。
文字通り、人がいない機械などが自動で製造するラインなどを言うのですが、ロボットが登場しいよいよ自動化も一般的になるのかと思いきや、データ化したり、オンラインしたりメンテしたりと、現場に固定作業者がいないだけで、間接的には人が必要というのが自動化の正体だったりします。(すべてではありませんが)
ところが最近、「AI」という単語と共に省人、無人がぐっと近づいてきております。
機械だけではうまくいかなかったことも、膨大なデータベースの構築、その取扱いもAIによって可能性が広がっています。
同時に、人が不要になる世界も近づいているのかなと感じてしまいます。

iPhoneでおなじみのAppleですが、使用済のiPhoneを自動で分解してリサイクルするロボット「Liam」を活用しているそうです。
そして得た資源を再生し、新たな製品の材料にするべく動いています。


Appleは最終的には製品を再生資源だけで作り上げることを目指す(GIGAZINE)
http://gigazine.net/news/20170420-apple-environmental-responsibility-report/


資源は永遠に得られるものではありません。
長い目で見れば、手に入りにくくなるものであり若しくは、手に入らない可能性があります。
希少金属を含め資源から原料を作り、製品にするわけですが、その原料が安定的に供給されるとなれば製造者はあらゆる意味で他社より優位に立てると考えられます。
Appleは自社製品の原料を、自社で製造、販売し、使用済となった製品をターゲットすることで、原料の安定供給を考えたのかもしれません。

管理人が驚いたのは自動で分解してリサイクルするロボット「Liam」です。
一言で言えば、「金掛かってるな~」です。
開発、ラインの構築等のイニシャルにも当然掛かっているでしょうが、運用自体にもお金掛かってそうですね。
専用機っぽい感じがしますので、他のスマートフォンなどには使用できないのでしょう。
これだけを事業とした場合、収益をあげるのは難しいかもしれませんが、製造者自らが取り組む事業としてはありなのかもしれません、長い目で見れば。
技術等が革新し、安価な材料で製造できるようになると成り立たなくなるでしょうが。

環境に優しいとしながら、企業競争力という意味でも考えられたリサイクル。
既存のリサイクルに+αが必要になるというひとつの事例なのかもしれません。

とりあえずLiam一台くれないかしら。

受動的リサイクルの限界

大型連休が終わりました。
連休前は設備撤去工事に追われ、慌ただしくGWを迎えることになりました。
このGWという奴は、月末、月初を絡む休日となるため伝票処理に難儀させられます。
加えての工事だったため、GW前は例年以上のバタバタ感で過ごし、反動で連休中は「何もしない」という過ごし方をしておりました。

話は急に変わりますが。
最近気になっているのが、プラスチックを始め海外へ売却して成り立っているスクラップ類の雲行きです。
プラスチックは1~2年前から落ち込んできているのですが、回復の兆しも無く、むしろ悪化の一途をたどっています。
地域によってはあまり感じていないのかもしれませんが、東北地区ではプラスチックスクラップの販売価格が落ち込んだ結果、破砕等の経費や運搬費すら出ないケースが増えてきており、買い止めしている業者が増えています。
もともとプラスチックは軽いため色々と工夫が必要だったのですが、値崩れに加え輸出時の審査や受け入れ先の国での審査が厳格化しており、通過させるための対策等にも経費が掛かる事態に。
結果、有価物として取り扱えるのがごくごく一部になりつつあります。
早い話、プラスチックは儲けが出ないものになりつつあるようです。

三月に、廃棄物処理法の一部改正案が閣議決定しました。
雑品スクラップ等の有害な特性を有する使用済みの機器(有害使用済機器)について、これらの物品の保管又は処分を業として行う者に対する、都道府県知事への届出、処理基準の遵守等の義務付け、処理基準違反があった場合等における命令等の措置の追加等の措置が講じられることとなりました。
昔から言われていたことなのですが、家電リサイクル法等の各種リサイクル法で処理方法が定められているにも関わらず、破砕や圧縮、場合によっては他の金属くずに混ぜ込んだ形で海外に有価売却…輸出するケースが後を絶ちません。
加え、そんな雑品スクラップと呼ばれるものが原因での火災が毎年発生しております。
輸出先の国で、それらは適正に処分されているのかといえば、環境規制等が十分整備されていない国においては、鉛、 カドミウム等の有害物質が垂れ流され、環境にも人にも良くない状況が続いているそうです。

そんなこんなで、有価物だから安全と言われていた雑品スクラップもいよいよ規制が掛かることに。
有価物だから廃掃法の外…という考えは過去のものになりそうです。

その件はひとまず置いておいて。

金属スクラップの一部が輸出規制が掛かるということになるわけですから、楽観しておれません。
売れるからと、ただ集めて雑品スクラップを取り扱っている業者に売却して利益を得るというスタイルは、長い目で見るとリスキーなスタイルへと変わりそうです。
きちんとした材料へ自ら加工し、商品として売却できるようにならないといつしか規制の内側にはまることになります。
これは排出者にも当てはまることで、現在、有価性が低く一歩間違えると廃棄物となってしまいそうな有価物を、なんとか引き取ってもらっている状況も、そのうち行き詰まり、廃棄物化してしまう可能性が一段と高まったということです。

受動的なリサイクルや考えは過去のもとなり、これからは主体的なリサイクルを考えていかないとダメなのかもしれません。
なんでも売れる世の中では無くなり、有価性の低いものは廃棄物とするか、自主的に加工し有価性を高める努力を今以上に行うことが必要になるということです。
となると、グレーな部分で廃掃法の解釈が面倒なことになりそうでもありますが。

少なくとも、現状でもすれすれのような有価物については考えていかないといけません。
人任せにしていると、あとで苦労する羽目になります。

大手さんの場合、廃棄物の発生抑制が求められていますからそれが足枷になるでしょう。
廃棄物を自社で有価性の高いものにするため、ある程度の設備投資が求められることになるのかもしれません。
どのみち、受動的な処理だけでは厳しい時代となりそうです。

分別自動化

最近話題で多いのが若手の人手不足です。
行く先々で問題視されています。
今すぐ大きな問題にはなりませんが、5年後、10年後と時間が経つにつれ後継がいないという事態になります。
働くスタイルが多様化した現在ですが、担い手が無い未来ではこのスタイルは良かったのか問題になるでしょう。

そんな問題を解決してくれそうな手段の一つに「自動化」があります。
自動化と言うとかっこいいですが、ロボットや機械が人間の代わりに作業を行うということです。
システムさえ構築してしまえばそれを保守、管理していくことで作業を行うことが可能です。
年をとる人間とは違うため、まったく別のアプローチで事業を行えます。
職人技やノウハウなどがデジタル化されれば、熟練という工程を経ずして一流の作業を行えるわけですから、人と比較した場合、大きなメリットが多く存在します。

一本の動画を見ていただきのですが、


Recycle AI

ロボットが自動でゴミを分別してくれます。
しかも見た目はシンプルな装置です。
判断はAIが行っています。
AIはクラウドデータを元にゴミの種類を判別します。
結果はデータとして蓄積します。
すると蓄積したデータを元に、更に精度が高い分別ができるようになるのだそうです。
経験から学ぶ人間と同じですが、人間には寿命があるため永遠に進化可能なAIには太刀打ちできそうにもありません。
このような動画を見ていると、近々、人手不足ではなく、機械に職を奪われる時代になることが確信できます。

このリサイクルロボ、当社では今すぐ欲しいです。
くれないかな・・・。

豊島産廃処分、完了する。

2017年度となりました。
3月はいつにも増した早さで終わりました。
やっと暖かさを感じられる季節になり、桜の開花が待たれる日々です。

桜は毎年春になればやってくるのですが、17年待ちわびたものが先日完了しました。
国内最大の不法投棄、豊島産廃が3月28日に島外撤去が完了しました。
害調停成立から17年、長い道のりと苦労があったことと思います。
それだけに桜の開花以上に住民の皆さんは待ちわびたことと思います。

豊島産廃事件、有名だけど概要をご存知無い方のために簡単に説明すると。

香川県小豆郡土庄町に「豊島」という島がありました。
自然豊かな綺麗な島だったと聞きます。
1960年代、土地を所有する業者が水ヶ浦の土砂を採掘するようになります。
採掘後の跡地に有害産業廃棄物処分場を計画しますが、地元住民の猛反対を受けます。
そこで業者は、「無害な廃棄物を利用しミミズを養殖」という事業で許可を取ります。
ところが許可を得た業者はあろうことか不法投棄をはじめます。
更にフェリーとダンプカーが連日、島にゴミを運び込み不法投棄が加速されていきました。
野焼きなども行われ、地元住民にも健康被害が広がる事態になったそうです。

1990年11月、業者は遂に摘発されます。

我慢の限界を超えた地元住民は国の公害調停を申請します。
しかし県の責任を問う住民側に中々納得しない県との間で調停は長期化しました。
それから10年後の2000年6月6日、公害調停で知事が謝罪、原状回復の合意で調停が成立しました。
実に37回目の調停でした。

それから17年後、やっと廃棄物の撤去が終わりました。
廃棄物の撤去が終わっただけで、原状復帰にはまだまだ程遠い状況です。
廃棄物の不法投棄が開始されてから約50年経って、廃棄物の撤去が完了です。
現状復帰までいれると1世紀近い時間が掛かるということです。

保つのは難しく、壊すのは容易いことが身にしみます。

電子マニフェストさらに値引き

電子マニフェストが値下げとなります。


平成29年度料金値下げ (JWNET 日本産業廃棄物処理振興センター)
http://www.jwnet.or.jp/jwnet/H29ryokinnesage.html


4月1日から利用料金区分を変更、一部料金が値下がりします。
今回の値下げは、少量排出者をより多く取り込みたいという期待からの値下げなのでしょう。
B料金の基本料金2,160円→1,944円となります。

216円、10%引きですね。
使用料も値下がっています。
元の値段が値段だけに、ものすごくお得感は感じません。
収集運搬、処分業者はさらに恩恵は少なく、こちらの年間基本料金12,960円を値下げてくれないかと期待しちゃいます。
運搬、処分両方だと12,960×2=25,920円もします。
セット割とか設けて欲しいです。

今回の値引き、チラシまである力の入れっぷりですが、気になるのが一体どれくらいお得になったのかです。
検証してみましょう。


①排出事業者 B料金 使用件数90件の場合

基本料金 2,160 → 1,944  216円お得
使用料金 777.6 → 0    777.6円お得

合計993.6円の値下がり


②排出事業者 B料金 使用件数1,199件の場合

基本料金 2,160 → 1,944  216円お得
使用料金 36,709.2 → 23,954.4    12,754.8円お得

合計12,970.8円の値下がり

年間1000件程度の使用をされている排出者は、値下がりを感じることが出来ると思います。
年間1000件も使用する排出者が、果たして少量排出者なのかは疑問ですが。

しかし、紙マニフェストが100枚で2,500円、1枚25円程度ですから、年間90件以下の排出者にとっては、今回の値下がりで基本料金1,944円のみの電子マニフェストを利用したほうが安いということになります。
もちろん、電子マニフェストを利用するにはネット環境やパソコンのような入力端末が既存であればの話ですが。
今まで、電子マニフェストはある程度年間使用する排出者じゃないと恩恵を受けづらいという問題が解決したと思います。

さて、これで利用者数は一気に増えることとなるのでしょうか。
当社的には今回の料金値下げの恩恵を受けれなかった点と、そんなことよりUIの見直し等を含めたアップグレードを願うばかりです。