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廃棄物処理法関連の改正

2月になり、寒さ、雪の量共に例年並みとなっております。
先月が暖かかっただけあり、急に冷え込んだように感じる毎日です。
インフルエンザも流行しており、あちこちでお休みを耳にしております。

このところ、廃棄物処理法関連で大きな改正がありませんでした。
昨年末に改正が発表されました。
お客さんのところに行った際に、改正の話をすると「水俣条約でしょ」というお答えが多いので、ここで改めて改正内容を簡単に説明したいと思います。

まず、平成27年12月25日に廃棄物処理法施行規則等の一部を改正する省令等が公布されました。
カドミウム又はその化合物を含む産業廃棄物に関する特別管理産業廃棄物の判定基準等が変更になり、平成28年3月15日から施行されます。
改正の経緯は、平成23年にカドミウムによる公共用水域の汚染防止のため、水質汚濁防止法に基づく排水基準見直しがきっかけとなります。
水質環境基準等の変更に伴い、廃棄物処理法に基づく廃棄物最終処分場からの放流水の排水基準、特別管理産業廃棄物の判定基準等の見直しが行われた結果、廃棄物処理法施行規則の一部改正となりました。

具体的には、廃棄物最終処分場からの放流水、特別管理産業廃棄物の判定基準等が改正となります。
カドミウム又はその化合物について特別管理産業廃棄物に該当するものの基準が変更になる件。
管理型最終処分場に埋立処分できる産業廃棄物及び特別管理産業廃棄物に含まれるカドミウムの量の基準が変更になる件。
産業廃棄物を海洋投入処分する際に当該廃棄物に含まれるカドミウムの量の基準の件。
廃棄物最終処分場から排出される放流水の排水基準、廃棄物最終処分場の廃止時の地下水の基準並びに安定型最終処分場の浸透水の基準の件。
が主な部分になります。

カドミウム関連の改正は、通常の排出者様にはあまり関係が無いものだと思います。
特管になってしまう廃棄物の種類も、鉱さい関係、ばいじん又は燃え殻関係、汚泥、廃酸又は廃アルカリ関係と、特殊な業種でもない限り発生しにくいものが対象となっております。
廃棄する廃棄物に該当が無い場合は、あまり神経質にならなくて良いようです。

問題が水銀関係の改正です。
昨年12月21日に公布となった廃棄物処理法施行規則の一部を改正する省令ですが、こちらは皆さんご存じの「水銀に関する水俣条約」によります。

さて、早速疑問なのですが、散々述べてきた「水俣条約」とは一体どんなものなのでしょうか。
簡単に述べると、水銀の採掘から販売、製造、利用について、大気排出、水・土壌汚染、水銀廃棄物処理に至るまで、水銀による健康被害や環境汚染のリスクを低減させるための規制を定めたものです。
というか、2020年までに水銀を使った製品の製造や輸出入が原則できなくなります。
水銀製品なんか…と思われるかもしれませんが、意外と身近に存在します。
水銀添加製品として電池、スイッチ、照明器具、計測機器[体温計、血圧計を含む]、歯科用アマルガムなどが規制対象となりますが、照明器具である蛍光灯も該当します。
但し、水銀封入量が規制値[5~10mg]以下のものは対象外となりますので、蛍光管が2020年には全部無くなる!ということにはなりませんのでご安心を。
しかし、水銀灯はばっちり該当しますので、4年以内に考えないといけないわけです。

と、ここまでが水銀条約の簡単な概要です。
これを受けて廃棄物処理法施行規則の一部が改正となりました。
その内容とは、

①特別管理一般廃棄物に該当する廃水銀の指定
②特別管理産業廃棄物に該当する廃水銀等の指定
③廃水銀等の収集運搬、積替え又は保管に係る処理基準
④事業場の保管場所における廃水銀等の保管基準

です。

①について、
水銀又はその化合物が使用されている製品のうち、一般廃棄物となったものから回収した廃水銀類が特別管理一般廃棄物に指定されます。

②について、
 イ.以下の特定の施設において生じた廃水銀等
  ・水銀若しくはその化合物が含まれている物又は水銀使用製品廃棄物から水銀を回収するための施設
  ・水銀使用製品の製造の用に供する施設
  ・灯台の回転装置が備え付けられた施設
  ・水銀を媒体とする測定機器を有する施設
  ・国又は地方公共団体の試験研究機関
  ・大学及びその附属試験研究機関
  ・学術研究又は製品の製造若しくは技術の改良、考案若しくは発明に係る試験研究を行う研究所
 ロ.水銀若しくはその化合物が含まれている産業廃棄物又は水銀使用製品が産業廃棄物となったものから回収した廃水銀類
 ハ.イ、ロに該当する廃水銀等を処分するために処理したもの

以上に該当する廃水銀類が特別管理産業廃棄物に指定されます。

③について、
 イ.特管廃棄物の収集運搬に係る処理基準に加え、以下の基準が追加
 ・収集、運搬時は運搬容器を用いること
 ・運搬容器は密閉でき、収納のしやすさ、損傷しにくさを有すること
 ロ.廃水銀等の積替・保管に関し、従来の保管基準に加え、以下の基準が追加
 ・容器に入れて密封し、飛散、流出又は揮発の防止のために必要な措置を講ずること
 ・高温にさらされないために必要な措置を講ずること
 ・腐食の防止のために必要な措置を講ずること

④について
特管産廃となった廃水銀等を排出する事業場においては、従来の保管基準に加え、③の基準が追加

となります。
②~④が皆さんに該当することになる訳です。
改正が施工された日から、水銀添加製品である電池、スイッチ、照明器具、体温計、血圧計といったものが特管になってしまいます。
そしてこれらを保管、運搬等行う際には、新たな基準も併せて守らなければならなくなります。
心当たりがある排出者の皆さんは、一刻も早くこれらを廃棄すると共に、施工後の運搬会社や処理場の対応を聞いておいたほうが良いでしょう。
4月になって新年度だから、溜まっていた水銀灯を処分しようと思ったら…処理費が跳ね上がっていた!なんてこと起こる可能性大ですので。

まさか、こんなに早く水銀がPCBやアスベストと同じ道を歩むことになるとは。
工場系で問題なのが、水銀灯でしょうか。
LEDに代えたりする工事も費用掛かりそうですし、お財布に優しくない改正となりそうです。

いよいよ2020年が蛍光灯とLEDの需要逆転の時期となるのでしょうか。


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